
Episode #33
「友達が効いた」「昔効いた」は要注意!年齢や季節で変わる「証(しょう/体質)」で選ぶ漢方薬/2026年8月17日MROラジオ放送分
漢方薬を服用する際、「友人が効いたから」「パッケージの効能に書いてあるから」といった理由で選ぶと、効果を実感できないことがよくあります。 漢方では、単なる病名や表に出ている症状(結果)だけで薬を決めるのではなく、なぜその症状が起こったのかというプロセスや、その人の現在の体質・状態を示す「証(しょう)」を最も重視するからです。 例えば、同じ「不眠」という症状でも、ストレスが原因なのか、加齢なのか、血液不足(貧血)なのかによって用いる漢方薬は全く異なります。また、風邪の引き始めでゾクゾクと悪寒がする時に有効な「葛根湯」を、喉の痛みや咳が出る風邪の中期以降に飲んでも効果がないように、正しいタイミングと症状の見極めも非常に重要です。「漢方は効き目が穏やかで時間がかかる」と誤解されがちですが、実は緻密に計算されたものであり、自身の証やタイミングにぴったり合えば、本来の優れた効果を発揮します。 さらに注意すべき点は、同じ人であっても季節や年齢、体調の変化によって「証」は変化するということです。若い頃は冷え性だった人が年齢とともに暑がりになるように、「昔はこの漢方が効いたから」と同じものを使い続けるのではなく、その時々の状態に合わせて薬を見直す必要があります。 自己判断で市販の漢方薬を選ぶと、根本的な体質に合っていないケースも少なくありません。病名だけで判断せず、専門家に相談しながら「今の自分」に本当に合った漢方薬を見つけることが、不調を改善する一番の近道となります。

