
Episode #1
【新シリーズ】二千年前の「待ってるね」── 帝国の果てに残された、最古の女性の手書き
夏の夜、寝苦しい部屋で──人さまの手紙を、こっそりのぞいて旅をする。新シリーズ「手紙」、今夜、開幕です。最初の一通は、二千年前。ローマ帝国のいちばん北の果て、霧のブリタンニアから。剣も、政治も出てきません。辺境の砦に暮らすひとりの女性が、いちばん会いたい友だちに書いた「誕生日に来てね」──ただ、それだけの手紙。でも、この一通には秘密があります。整った本文の下に、数行だけ、筆跡の変わる場所があるのです。そこに書かれていたのは──。帝国が消え、砦が土に還っても生き残った、「ローマ帝国に生きた女性の手による、現存する最古の筆跡」。その言葉が、なぜ二千年残ったのか。今夜、そっと開いてみます。▼このシリーズについて「手紙」は、歴史のなかに本当に残された手紙を、一通ずつ開いて旅する全10話+bonusのシリーズです。1エピソード=1通。恋文も、暗号も、別れの手紙も。時代順にたどるうちに、「手紙という文化の一生」が見えてきます。──そして最終回は、これからの手紙の話。






