
ニルスのこと
子どもの頃、ただ「かっこいい」と思って見ていた場面がある。けれど大人になってから思い返すと、その景色は少し違って見えてくる。 懐かしいアニメ『ニルスのふしぎな旅』を入り口に、飛ぶ鳥と飛ばない鳥の不思議な歴史をたどっていく。遠い昔の進化の話から、一羽のガチョウの意地まで。 気がつけば、忘れていた子どもの頃の気持ちにも出会えるかもしれません。

Hosted by ふたみたし · 🇺🇸 US · JA · 26 episodes
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ひとりごと。ふと心に浮かぶ言葉たち。声には出さないけれど、確かにある。そんな小さなひとりごとを、そっと話しています。いつもは素通りしてしまうようなこと。何でもない景色の、ほんの少し違う見え方。季節のうつろい。うまくいかなかった日のこと。ささやかに嬉しかったこと。そしてまた、明日がくる。少しだけ、ゆっくりと。https://listen.style/p/pt1yhnah?x3P63C1r
ふたみたし hosts ひとりごと。, a society show with 26 episodes published.

子どもの頃、ただ「かっこいい」と思って見ていた場面がある。けれど大人になってから思い返すと、その景色は少し違って見えてくる。 懐かしいアニメ『ニルスのふしぎな旅』を入り口に、飛ぶ鳥と飛ばない鳥の不思議な歴史をたどっていく。遠い昔の進化の話から、一羽のガチョウの意地まで。 気がつけば、忘れていた子どもの頃の気持ちにも出会えるかもしれません。

名前のない猫が、人間たちの暮らしの隅で目を細めている。 集まっては語り、見栄を張り、思い悩み、ときどき滑稽なほど真面目になる人間たち。その様子を眺める猫のまなざしは、どこか冷静で、どこかやさしい。 百年以上前に書かれた物語なのに、そこにいる人たちは驚くほど今の私たちに似ている。笑いながら読んでいるうちに、ふと立ち止まってしまう一冊。猫の目を借りて見る人間世界は、少しおかしくて、少し愛おしい。

鳥が大の苦手なのに、なぜか気になってしまった鳩のこと。 「帰りたい」という気持ちだけを頼りに、昔の空を飛び続けた伝書鳩たちの話を辿っていくと、公園で見かけるあの鳩たちの姿まで、少し違って見えてきます。 気づけば、鳩サブレを片手に最後まで聞いてしまうような、そんな話です。

泉の水を眺めていると、そこに空や木々だけではなく、自分の気持ちまで映っているような気がしてくることがあります。地下を流れてきた水の話から、神話や昔話の中の泉へ。静かな水面の前で、少しずつ「向こう側」の気配について考えていく夜のひとりごとです。

忍者というと、屋根を駆け、闇に消える姿を思い浮かべる。けれど本当の忍びは、もっと静かで、もっと人の気配に近い存在だったのかもしれません。戦わずに生きて戻ること。目立たず、人の中へ紛れること。古い忍術書をたどりながら、忍びたちの知恵と、その静かな息づかいを辿っていく一篇です。

剱岳の名を、ふと耳にする。険しさの話のはずなのに、なぜか、もっと古い気配のほうへと心が引かれていく。装備や予報の話をなぞりながら、足元に重なるものに目を凝らすと、見えてくるものがある。山に向かうということの、静かな手ざわりをたどる一篇。

山の中へ流しそうめんを食べに行った帰り道、立て札とお地蔵さんが並ぶ場所に出会う。よくある風景のようで、どこか少しだけ違って見える。どうにかしようとした気配と、言葉にならなかったものが、そのまま残っている。うまくいくことと、すこし引っかかること。そのあいだにあるものを、静かにたどっていく。

言葉は、意味だけを運んでいるわけではないらしい。 ふと口にした一語のあとに、説明しきれなかった何かが、静かに残る。 昔の言葉と、いまの言葉。そのあわいに漂う、やわらかな余韻をたどりながら、言葉の外側にある気配をそっとすくい上げる一篇。

海の上をすべるように飛ぶ鳥と、ぽつんと浮かぶ小さな島。 名の響きとは少しちがう、その鳥の姿に目を向けてみると、思いがけない景色が見えてきます。 遠くの島に残された気配をたどりながら、命や時間のめぐりにそっと触れる一篇。

比叡山の静けさから、越後の泥へ。 正しさを求めて歩いた先で見えてきたのは、「どうしようもない自分」と向き合う時間でした。 親鸞と賢治、すれ違いながらもどこかで触れ合う、その静かなまなざしの行方をたどります。

あじさいといえば、かたつむり。そんなふうに思っていたのですが、どうもそれだけでもないようです。花びらのように見えていたものの奥や、葉の陰で起きていることに目を向けてみると、同じ景色が少し違って見えてきました。雨の季節に、静かに寄り添う話です。

読み返した物語の中に、思いがけず静かなぬくもりを見つける。 名を持たない存在の孤独と、誰かに受け止められたいという願い。 変わったのは物語ではなく、きっと読む側のほう。 あの古い物語を通して、やわらかく自分に触れ直す一篇。

小さな頃に出会った一枚のプリントからはじまった、宮沢賢治という存在。 ことばの奥に流れる、静かな祈りのようなもの。 ほんとうの幸いとは何か。 その問いを胸に抱え続けたひとりの作家の影を、そっとたどります。 今夜は、心の奥にやわらかな灯りがともるような時間です。

決められた目安よりも、 自分の感覚のほうを信じてみること。 カップラーメンの三十秒からはじまる、 ささやかな「完成」のはなし。 やがて思いは、未完のまま筆を置いた レオナルド・ダ・ヴィンチへと、静かにつながっていきます。 それぞれの胸の内にある、 それぞれの完成を、そっと浮かべながら。

わたしたちの暮らしに、いつからか根を下ろしている七日間。 月曜から日曜へと巡るそのリズムをたどっていくと、物語は旧約の創世記を抜け、はるかなバビロンの夜空へとつながっていきます。 星はただの光ではなく、祈りであり、道しるべだった時代。 空を読み解こうとした人びとの静かな情熱が、やがて曜日というかたちになります。

実家の本棚から、ひとつの哲学がこぼれ落ちる。 学生のころに手にした アルトゥル・ショーペンハウアー の本。そこにあったヤマアラシの寓話が、いまのぼくたちの距離をそっと照らします。 近づけば痛く、離れれば寒い。 それでも人は、誰かのそばにいたい。 そしてもうひとつの物語へ。映画 35年目のラブレター が映す、静かな時間。 棘とぬくもりのあいだで、距離のかたちをたずねるひとときです。

距離はいつから、ただの長さになったのだろう。 歩くこと、疲れること、ひと息つくこと。 昔の人が身体で感じていた距離の話は、いつのまにか、僕たち自身の暮らしの話へとつながっていく。 定規では測れない感覚を、そっと拾い集めるような時間。 耳を澄ませて、少し遠回りをしてみたくなるそんなおはなし。

鬼は外と言わない街があります。 険しい嶺を、人々は畏れと親しみをこめて鬼と呼びました。千年のあいだ、山に入る修行者たちを黙って見守ってきた鬼の夫婦がいて、遠い国から渡ってきて、ありがとうと微笑みながら歴史の向こうへ消えていった王子もいました。 節分の夜、豆をつまんだ指先が、ふと止まってしまうような話です。 怖い顔の裏側に、そっとしまわれた寂しさや、深くてあたたかな慈しみ。

実家でもらったうなぎ。 台所に立ちながら、暦のことを思い出す。 四季は四つ、五行は五つ。 余った「土」が受け持つもの。 決まっているようで、揺れている。 暦も、季節も、私たちの暮らしも。

屋島の境内には、たくさんの狸が肩を寄せている。けれど源平合戦の時代、その席はまだ空いていた。弁慶はいつ物語に呼ばれ、狸はなぜ近代になって現れたのか。うどんの出汁の匂い、静かな海、瓦投げの軌跡をたどりながら、僕は物語の配役について考える。歴史と伝説のあいだで、誰が舞台に立ち、誰が待っていたのか。読後、世界の見え方が、ほんの少しやわらかくなる一篇。
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