
#75 『なごみの道』(茂木健一郎著)
今回は、カフカの選書。 茂木健一郎さんの著書『なごみの道』(早川書房)を取り上げます。 本書は、脳科学者である著者が、日本人が日常的に持っている「なごみ(和み)」という独自の精神性や哲学を、海外に向けて英語で書き下ろした随筆です。 「白黒つけないまろやかさ」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。 ・食と文化に宿る「混ざり合い」の精神:餃子と白米を同時に楽しむ「口内調味」や、神と仏が同じ場所で共存する「神仏習合」

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「BOOK 沼 RADIO」は、オカ・コン・カフカの3人が、毎回、1冊の書籍を取り上げ、そこから生まれた問いに対して、具体と抽象を行き来しながら、答えを出そうとする。そんな対話番組です。3人で思考の沼を楽しんでいきます。Notionページ→https://tricky-wallaby-04e.notion.site/BOOK-RADIO-1ec73bca327f4adca851a40ab543134a?pvs=4毎月第二、第四日曜日に更新予定。
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今回は、カフカの選書。 茂木健一郎さんの著書『なごみの道』(早川書房)を取り上げます。 本書は、脳科学者である著者が、日本人が日常的に持っている「なごみ(和み)」という独自の精神性や哲学を、海外に向けて英語で書き下ろした随筆です。 「白黒つけないまろやかさ」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。 ・食と文化に宿る「混ざり合い」の精神:餃子と白米を同時に楽しむ「口内調味」や、神と仏が同じ場所で共存する「神仏習合」

今回は、 コンの選書 。 チョ・ナムジュさんの著書『82年生まれ、キム・ジヨン』 (斎藤真理子 訳、筑摩書房)を取り上げます。 韓国で130万部を超え、日本でも社会現象となった本作は、ある日突然、別人が憑依したような言動を始めた33歳の女性、キム・ジヨンの半生を淡々と描いています。 その記録は、一人の女性の物語を超え、現代社会に根深く残る女性の生きづらさを浮き彫りにしています。 「日常に潜むマイクロアグレッションと無意識の連鎖」をキーワ

今回は、オカの選書。 恩蔵絢子さんの著書『感情労働の未来: 脳はなぜ他者の“見えない心”を推しはかるのか? 』 (河出書房新社)を取り上げます。 1983年に提唱された「感情労働」という概念は、CAや看護師のように「相手に合わせて感情をコントロールする仕事」を指すものでした。しかし本書は、現代のSNSやあらゆる人間関係において、私たちが無意識に感情をすり減らしている現状を脳科学の視点から解き明かしています。 「感情の抑制と解放のバランス

今回はカフカの選書。 安斎勇樹さんの著書『静かな時間の使い方』を取り上げます。 現代社会は、SNSのフォロワー数や会社のKPIといった「市場のスコア」、世間体などの「社会の規範」といった、著者が「ソーシャルノイズ」と呼ぶ情報に溢れています。 本書は、こうしたノイズから物理的に距離を置き、静かな時間の中で「リフレクション(内省)」を行うことで、自分自身の内なる声と言語化を取り戻す重要性を説いています。「分析的」と「物語的」という2つのリフ

今回は、オカの選書。 小川哲さんの短編『嘔吐』(文芸誌「GOAT」掲載)を取り上げます。 本作は、ある中年男性が、ファンである女性作家のサイン会を「おじさんであること」を理由に追い出された、というブログを投稿することから始まります。一見、不当な差別に抗議する紳士的な告発に見えるこの文章が、SNSでの炎上や二次情報の流布を経て、読み手の「真実」を激しく揺さぶっていく物語です。 「認知の歪みと雰囲気の支配」「ロジック」と「感情」の対立。仕事

今回は、カフカの選書。 2026年3月に刊行されたばかりの本書は、株式会社COTENで歴史調査を担当する著者が、資本主義というシステムの中で私たちが感じる「しんどさ」の正体を、歴史的背景や哲学的な視点からフラットに描き出しています。 今回ご紹介するのは「資本主義の追っ手」「6つの追っ手」「常に環境に適応し、成長し続けなければ生き残れない」という強迫観念。 この回では、元アスリートとして引退後も競争や成長の呪縛から逃れられず、市場価値への

今回は、コンの選書。『母という呪縛 娘という牢獄』を取り上げます。 本書は、2018年に滋賀県で起きた、9年もの浪人生活を強いられた娘が実の母を殺害・遺棄した実在の事件を、記者による取材と被告となった娘の手記から解き明かしたノンフィクションです。 「母娘の共依存と支配」「教育虐待」「心理的な逃げ場のなさ」。傍目には逃げ出せるように見えても、当事者の心の中では「母を殺すか、自分が死ぬか」しか選択肢がないと感じるほど煮詰まった「牢獄」の闇に

今回は、オカの選書。 漫画『本なら売るほど』を取り上げます。 「本をテーマにした漫画」といえば、名著の素晴らしさを語り合ったり、読書の崇高さや楽しさをキラキラと描いたりするものが一般的。しかし本作は、古書店を舞台に「本を手放す人々」や、必ずしも本を読み通せない人々の姿を描き、本と人との関わりが決して綺麗な側面だけではないというリアリティを肯定してくれています。 そこで今回は「読書への罪悪感」をキーワードに、3つのトピックを中心にお話しし

今回は、カフカの選書。 森下彰大さんの著書『戦略的暇 人生を変える新しい休み方』を取り上げます。 スマホの登場以来、私たちは常に何かに接続し、隙間時間を埋めることに躍起になっている。 しかし本書は、デジタルデバイスへの「依存」から「共存」へとシフトし、意識的に「暇」を作り出すことこそが、脳のパフォーマンスを高め、人生を豊かにすると説いています。 今回は「良質な暇」をキーワードに、3つのトピックを中心に展開しました。 第一に、「良質な暇」

今回は、conの選書。 岩宮恵子さんの著書『思春期センサー 子どもの感度・大人の感度』(岩波書店)を取り上げます。 大人にとって、かつての自分の記憶を頼りに語ってしまいがちな「思春期」。しかし本書は、時代や環境の変化に伴い、現代の思春期の子どもたちが感じている世界は、大人の想像とは大きく異なることを示唆しています。 「思春期センサー」という独特な感性をキーワードに、現代の思春期を取り巻く環境の変化として、主に3つのトピックが挙がりました

今回は、オカの選書。 澤田智洋さんの著書『人生にコンセプトを』(ちくまプリマー新書)を取り上げます。 一般的に「コンセプト」といえば、ビジネスにおいて競合と差別化し、市場でポジションを獲得するための「戦略」を指す言葉として使われます。 しかし本書は、そうした「勝つための戦略」ではなく、社会から「浮いてしまっている」状態を肯定し、その違和感に名前を与えることで自分を支えるための「コンセプト」の重要性を説いています。 著者の澤田さんは、自身

今回は、カフカの選書。 2015年に初版が刊行された『物欲なき世界』を取り上げます。 かつての日本では、良い家、良い車、ブランド品といった「物」を持つことが豊かさの象徴でした。 しかし本書は、物を持つことが幸せの条件ではない社会の構造を描き出し、若者を中心にもはや物を所有することが幸せの条件ではない社会が到来しつつあることを予言しています。 社会構造の変化の背景として、著者の菅付さんは主に3つの理由を挙げています。 第一に、情報が多すぎ

今回は、conの選書。 2023年に出版された『ケアしケアされ、生きていく』(著者:竹端寛)を取り上げます。 「ケア」と聞くと、あなたは誰かが“する側”あるいは“される側”という、一方向の関係を想像しがちかもしれません。 たしかに、物理的なケアや心のケアというイメージがしっくりきやすい。 しかし本書で竹端さんが深く掘り下げるのは、ケアが「する/される」の二極で完結するのではなく、むしろ互いに入り混じりながら交互に行き来する関係性である、

今回はゲストのいっちーさんの選書。 ・死刑囚となった女性をその周りの人々の視点から描いたミステリー小説。 ・イノセント、無垢すぎた主人公は他者の悪意に気づかなかった。 ・見えてるものをそのまま信じていないか?人は見たいものしか見ない。 ・相手の受け取り方が怖くなる。 ・言葉に繊細か、ことばに繊細か。 ・言わなきゃよかった、と思うか思わないか。 ・おしゃべりマシーンはやめられない。 ・いらんことを言ってしまう、その根源的な欲求とは? ・ロ

今回はオカの選書。 ・先天的な難聴をもつ写真家の著者 ・「ことば」と「言葉」の意味とは ・「言葉」の限界を知った ・行間からこぼれ落ちるもの ・ビジネスとしての良い言葉 ・ダウン症の友達とのコミュニケーション ・ミラーニューロンとことば ・なぜか外国人に話しかけられる、いっちーさん ・ことばを大事にすれば、言葉には執着しない ・ことばを扱うセンス、得意・不得意 ・「言葉」以外に「ことば」の世界がある

今回のカフカの選書。 ・肩書きに「など」をつけてみる ・自己洗脳から始めてみる ・無駄な努力をしてみる ・仕事にするなら、ブームにするなら? ・好きや得意を探す前に動いてみる ・仕事の分野とコンテンツの分野 ・数で圧倒してみる

今回はconの選書。 ・孤独と孤立の違いとは ・孤独なのにソウルメイトが必要? ・孤独になるのは難しい ・理解はできなくても“話せる”という相手=ソウルメイト? ・スマホ時代に繋がっているのに寂しい。でもそれは孤独ではない? ・経済的安定性と孤独について ・衛生要因と孤独。

今回はオカの選書。 ・話が通じないとき相手は「ワニ」かもしれません ・ヒト脳・サル脳・ワニ脳とは? ・急にストレスがかかる時、ワニ脳が発動する瞬間がある ・ワニ脳モードになるのは悪いこと? ・身体のコンディションによって脳が変わる ・「◯脳」が分かれば、かける言葉を変えられる ・自分のワニ脳モードを思い返してみる

今回はカフカの選書。 ・「風の谷」とは何か? ・「ブレードランナーの世界」への危機感 ・「風の谷」がプロジェクトで行われる理由 ・求心力と「三絶」 ・机上の空論にならないためには? ・ニセコは30年でかなり変わった ・都市を地方へ行ってみる実験はどう? ・「風の谷」プロジェクトに必要な多様性 ・地方から東京の街を選ぶのが難しい

今回はconの選書。 ・母親による虐待死事件の裁判を通じ、主人公が自らの家庭の不安と孤立に向き合う物語。 ・リアルすぎて読むのがしんどそう。(オカ) ・容疑者と自分を重ね合わせて葛藤する主人公に、重ね合わせてしまう。 ・マイノリティの自分と同調圧力、境目がなくなる感覚。 ・夫婦関係、結婚の意味まで考えてしまう物語。(con) ・家族だからこそ難しい。
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