
Episode #100
第102回 橋本摂子さんインタビュー『アウシュヴィッツ以後、正義とは誤謬である〜アーレント判断論の社会学的省察』
<p>今回は2024年に東京大学出版会より出版された『アウシュヴィッツ以後、正義とは誤謬である〜アーレント判断論の社会学的省察』の著者である橋本摂子さんにお話を伺いました。インタビュアーは森川輝一さんです。</p><p>【著作概要】</p><p>私たちは何に依って善と悪を判断することができるのか。本書はこの問いをめぐって、20世紀を生きたハンナ・アーレントのテクストを読み解き、社会学知との共鳴を通じて、彼女の思考を「純粋政治批判」として描き出す試みである。本書で目指したのは、社会学や社会理論の伝統的な問題構制に沿うよう、アーレントを恣意的に読みかえたり改変したり応用したりすることではない。あるいは、アーレントを通じてなにか社会学に資するような有益な知見をもたらそうという意図もない。ただ単純に、アーレントの残したテクスト群の有機的なつながりとその核心にあるものを、既存の社会学知の枠組みを用いて、それ自体において理解することを目指した。アーレントは、神や道徳や一般意志を拒み、判断を自由の可能性へと開いた。本書の議論を通じ、あらためてその強靭な思考の核心を提示したい。</p><p>【ゲスト:橋本摂子 プロフィール】</p><p>1974年生まれ。1997年,東京工業大学工学部卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究博士課程退学、博士(学術)。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は、社会学、社会理論、社会的不平等、社会調査と計量分析。</p><p>【インタビュアー:森川輝一 プロフィール】</p><p>1971年生まれ。1995年、京都大学法学部卒業。京都大学大学院法学研究科博士課程満期退学。博士(法学)。現在、京都大学大学院法学研究科教授。専門は、西洋政治思想史、現代政治理論。主な著作に『〈始まり〉のアーレント〜「出生」の思想の誕生』(岩波書店 2010年)、『講義 政治思想と文学』(共編著 ナカニシヤ出版 2017 年)などがある。</p>

